別のチェーンでBTCをトークン化して、エコシステムに持ち込もうとする動きは2018年からあり、有名なところではWrapped BTC(WBTC)があります。tBTCなどもありますが、最新のものとして、imBTCというBTCトークンがあります。
2019年10月25日にローンチし、ウォレットで有名な imToken が開発をしています。imTokenは0xを使ったDEX、「Tokenlon」も開発し、Tokenlonは一気に出来高を伸ばしています。
仕組み
imBTC仕組みとしては、Wrapped Bitcoinと同様に、imBTCがマルチシグのウォレットを使い、担保となるBitcoinを保管します。その分だけimBTCを発行し、逆にBitcoinチェーンに償還(redeem)する際には、imBTCがバーンされます。このカストディウォレットはTokenlonによって管理されていることになっています。
以下はTheBlockの記事からグラフをとってきましたが、2019年10月のローンチ以来、3ヶ月ほどでimBTCの流通量は約1.6 imBTC→約479 imBTCに増加しています。

他プロジェクトとの比較:報酬モデル
imBTCのユニークな点は、他のBitcoinペグ系トークンと比較した場合、報酬の機能が組み込まれている点です。
サイトには、「imBTCの購入後、BTCの流動性機会損失を補償するために、Tokenlonは次の2つの収入源からimBTCの利子を支払います」と説明がされています。
- imBTCの購入に対して、Tokenlonユーザーが支払う料金(.03%)
- BTCの償還のためにユーザーが支払う手数料(0.0005 BTC)
imBTCの所有者は、上記2つ報酬を受け取ることができますが、
(もっているimBTCの金額/ imBTCの合計額)* Tokenlonプラットフォームからの収益
で配られます。
初年度は、プラットフォーム料金の100%が、imBTC所有者に回されることになっていますが、その後、毎年半分になっていきます。
- 初年度は、プラットフォーム収入100%が、imBTC保有者に配布
- 2年目は、プラットフォーム収益の50%が、imBTC保有者に配布
- 3年目は、プラットフォーム収益の25%が、imBTC保有者に配布
- 4年目は、プラットフォーム収益の12.5%が、imBTC保有者に配布
となっています。現在555BTCが保管され、これまで約1.5 BTC ほどが imBTC保有者に分配されています。

DeFiにおける現状
imBTCは新しいため、まだDeFiプロトコルのサポートがあまりされていません。また交換でも、UniswapとTokenlon(0x)上にしかありません。またUniswapでは、1日の平均取引量はわずか30ドルほどです。DeFiプロジェクトのCompoundぽいサービスLendf.me 1では、レンディングがサポートされています。

実際 imBTCの総供給量の3割ほどがこのプラットフォームに貸されており、約1%の年利となっています。
別チェーンにおけるBTCトークンの今後
imBTCがブレイクスルーになるかどうかはわかりませんが、面白い取り組みです。私の周りでも、眠っている手持ちのBTCを、面倒な手続きを経ずに、トラストレスに、運用したいという声があり、DeFiプロトコル(例えばCompound等)でBTCが回っていく機会はあると思っています。
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