情報に価格をつけ売買できるプロトコル『Erasure』の解説

大げさな表現や、抽象的な表現の多い NumeraiとErasureですが、このレポートでは内容を洗っていきます。

Numerai(株式市場特化)

まずErasureの話に入る前に、Erasureを作ったNumeraiを簡単に書いていきます。NumeraiはICOバブルのときにICOを実施し、NMRを販売しています。NMRの価格は一時低迷したものの、Placeholderの投資もあり、最近ジワジワと持ち直しています。

Numeraiは金融データのマーケットプレイスと考えるとわかりやすいです。利用者は、機械学習の分析を元に「株式市場の予測」を投稿し競い合い、稼ぐことができます。ここでのポイントは、予測を提出してお金を稼ぐには、NMRトークンをステークする必要があります。予測を受け取った人は、その内容をみて評価し、悪い予測であればステークをバーンすることができ、良い予測であれば、ステークの大きさに比例してNMRで報酬が払い出されます。つまり、投稿されたデータのリスクが大きいほど、潜在的な報酬は高くなります。

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これまでNumeraiは、参加者(匿名データサイエンティストとよく書かれています)に対して $20 million ドル以上(20億円以上)の払い出しがされています。

このマーケットプレイスの画期的な点は、ステークされたデータが、ステークされていないデータよりも優れていることに基づいて情報がやり取りされている点です。予測の提出において、よりステークしているユーザーが、より正しい可能性が高い、という状況を作り出しています(そうでないとステークした分がバーンされてしまうので)。
Numeraiにおいては現在のところステーキングが、情報の質のフィルターとして機能しているといえます。

Erasure誕生

上記で書いたように、Numeraiは金融データのみに焦点を当てた中央集権的なサービスでした。株式市場である程度機能したので、他の種類の情報でも機能すると考え、仕組みをオープンプロトコルにすることを決め、Erasureが開発されました。

利用例:Erasure Bay

ErasureBay は、Erasure 上の最初コンシューマアプリで、ユースケースを想起させるために、リリースされています。いろんな情報を売買するための、一般人向けインターフェイスで、ページを見てみるとわかりやすいです。

例えばある人が「美術品盗難の被害額が高いTOP50のリストを作ってほしい」と書いて投稿しています。
このとき、支払う金額、回答をくれる人がステークしないといけない金額、「パニッシュメント」のレートと期間などを設定することができます。

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そして、提出者は$20をステークし、「美術品盗難の被害額が高いTOP50のリスト」の回答を作成し、提出します。募集をかけた人が、その回答に満足しなければ提出者のステークを壊すことができます。パニッシュメントレートが、0.1と設定したので、$2をつかって、$20のステークが破壊できます。

募集をかけた人が満足をすれば、回答者のステークは開放され、報酬(この場合は$50)を得ることができます。

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Erasure Bay の場合は、Twitter がアカウントになり、DAIを支払いに使用し、バックグラウンドで NMR をバーンしています。


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